【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?





午前最後の授業が始まり、私はチラッと隣の席を見る。



拓磨くん、いつ来るんだろう。
もしかして、今日はもう来ないのかな……。



来てほしいなぁ。
拓磨くんの家を知らないし、家に行くこともできない。
あぁ、私ってやっぱり拓磨くんのほんの一部しか知らないんだな……。



自分の無力さに絶望して、机に伏せる。



「はぁ~~……」



拓磨くん……会いたいよ。



まだ拓磨くんと離れて24時間も経ってないはずなのに、もう会いたくて仕方ない。
会ったらまず、謝るんだ。
そして、自分の気持ちを伝えたい。



「おい、桐野ー。起きてるかー」



そんなことを考えていると、先生に名前を呼ばれた。
慌ててバッと起き上がる。



「お、起きてます!」



「はい、じゃあ放課後、桐野は下駄箱の掃除な」



「え!?な、なんで……」



私、ちゃんと起きてたのに!!
なんで掃除なんて……。



「俺の授業で居眠りしようとするヤツにはそれぐらいしてもらわないと」



う、ウソ~~……。
居眠りするつもりなんてなかったのに……。
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