【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?
「はぁ……」
ため息を一つついてカバンを持つと、教室を出た。
下駄箱で靴を履き替えて、外に出ると、私に人影が覆いかぶさる。
顔を上げると、そこには……。
「拓磨、くん……?」
1週間前とは見違える姿の拓磨くんが立っていた。
明るい茶髪にたくさんのアクセサリー、そして着崩した制服。
そう、まるで出会ったばかりの頃の姿だった。
でも、間違いなく、私の大好きな拓磨くんだった。
驚きで、私は大きく目を見開く。
「どうしたの、その格好……」
この1週間の間になにがあったの……?
「ちょっと来い」
拓磨くんは冷たい目を私に向け、腕を掴むと、校舎裏に連れていった。
どうしちゃったの?
1週間前の優しい拓磨くんとはなにか様子が違う……。