【完】矢野くん、ラブレターを受け取ってくれますか?





それからどうやって家に帰ったのか、全く覚えていない。



気がつくと、晩ごはんも食べずにお風呂だけ入って寝て、朝になっていた。



「いってきます……」



朝ごはんを食べ、準備をすると、誰もいない家の中に向かって言った。



そして家を出ると、トボトボと通学路を歩く。



「……はぁ」



なんだかもう、歩くのもめんどくさい。
なにもしたくない。



昨日のことは幻だったんじゃないか、なんて思うけど、泣きはらした自分の顔が現実なんだと教えてくれる。



あーあ、学校に行きたくない。
誰にも会いたくない。



ちゃんとハッキリ、拓磨くんに“別れたくない”って言えばよかった。



そしたら、なにかが変わってたかもしれない。



今さら後悔したって仕方がないんだけどね。
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