涙がこぼれる季節(とき)【完】
「とにかく、応援がいいんだよね~」
結衣は通常の吉崎を知らない。
したがってその想いに気づくこともなく、緊張極まっている吉崎に無邪気な笑顔を見せていた。
「あ、ほら、見て」
ちょうど画面いっぱいに応援席が映った。
100人以上の野球部員と、チアガール、ブラスバンドを中心に、かなりの人数のK高生たちが声援を送っていて。
一言で表現するなら、それは「一体感」。
スタンド、グランド、ベンチ――。
球場にいるすべてのK高生が、甲子園出場を信じている、様。
そして、9回裏。1-4。
3点リードされていたK高は、1アウトランナーなしの状況から、粘りに粘って、逆転勝利した。
結衣は通常の吉崎を知らない。
したがってその想いに気づくこともなく、緊張極まっている吉崎に無邪気な笑顔を見せていた。
「あ、ほら、見て」
ちょうど画面いっぱいに応援席が映った。
100人以上の野球部員と、チアガール、ブラスバンドを中心に、かなりの人数のK高生たちが声援を送っていて。
一言で表現するなら、それは「一体感」。
スタンド、グランド、ベンチ――。
球場にいるすべてのK高生が、甲子園出場を信じている、様。
そして、9回裏。1-4。
3点リードされていたK高は、1アウトランナーなしの状況から、粘りに粘って、逆転勝利した。