恋が、生まれました。*短篇集*
次の日。

授業中になっても、休み時間になっても、あの声が頭から離れてくれない。

しいて言えば、たぶんその声が私の好きな声なのだろう。



この学校にいる声の人なのだろうか‥‥‥‥?

イヤイヤまさかねっ!そんな偶然ある訳ないよ。




‥‥‥ふいに、男子たちが会話している声に意識を集中してしまう。



「あはは、やめろって!」


「てめー、マジで!」



ふざけて騒いでいる男子の連中の中に、ひときわ私の胸がドキっとする声が聴こえた。


‥‥‥え、まさか。あの子、おサルさん?


意識を集中して、声を聞いてみると、やっぱり、あの時のおサルさんにしか聞こえない。


まさか、日高くん?


サッカーが好きで、少しヤンチャボーイの日高くんな訳ないよね?

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