裏道万屋の事情
「菜子ちゃんは嵐くんの過去は知ってるんだよね??」
『はい。輝さんと嵐本人から聞きました。』
「じゃぁ僕等が依頼で嵐くんのこと頼まれたのも分かるよね。僕等は嵐くんの居た孤児院の管理人の華原 萌葱(カハラ モエギ)さんっていう人から依頼を受けて、少しずつでも嵐くんが心を開いてくれるように毎日会って話し掛けたり色々した。次第に嵐くんも打ち解けてくれたみたいで、その結果が今の嵐くんなんだ。」
『…そう、なんですか。』
「信じられないかもしれないけど僕等が最初に会った頃の嵐くんは、何一つ言葉を発さないどころか僕等が来ても話し掛けても反応すらしなかったよ。あの時は本当に参ったなぁー…。」
苦笑する弘さん。
確かに嵐は一般の人より大分変わってるとは思うけど、弘さんが言うようにそんな嵐はさすがに想像つかない。
でもそんな嵐を変えた輝さんと弘さんはやっぱり凄いなぁ…。
「でもね……やっぱり嵐くんの心の闇は僕等が消してあげられる程容易なものじゃないんだ。」
前に輝さんも言ってたっけ。
何とかして消してあげたいとは思うけど…あたしもその通りだと思う。
「僕は嵐くんと会ってから今まで一度も嵐くんの笑ったところを見たことが無い。嵐くんの過去は…心の闇は笑顔まで封じ込めてしまってる。」
そんな―――
……って、あれ??
嵐何回か笑ってなかったっけ???!!!
『あたし三回くらい嵐の笑顔見たような気がするんですけど…??』
「えっ????!!!!」
…弘さん??
何ですかその疑いの眼差しは――
『…ノンフィクションですから!!』
「…本当に……??」
『…本当だもんっ…。』
あたしってそんな疑わしい…?!
疑わしいヤツに見えるのかっ??!!
「だとしたら、僕達は嵐くんに何をしてあげれば良いと思う??」
『えっ…??』
いきなりの問いにあたしは戸惑う。
嵐の力になりたいとは思うけど、具体的に何をすべきかと聞かれたら、ぶっちゃけよく分かんない。
―――けど。
『はい。輝さんと嵐本人から聞きました。』
「じゃぁ僕等が依頼で嵐くんのこと頼まれたのも分かるよね。僕等は嵐くんの居た孤児院の管理人の華原 萌葱(カハラ モエギ)さんっていう人から依頼を受けて、少しずつでも嵐くんが心を開いてくれるように毎日会って話し掛けたり色々した。次第に嵐くんも打ち解けてくれたみたいで、その結果が今の嵐くんなんだ。」
『…そう、なんですか。』
「信じられないかもしれないけど僕等が最初に会った頃の嵐くんは、何一つ言葉を発さないどころか僕等が来ても話し掛けても反応すらしなかったよ。あの時は本当に参ったなぁー…。」
苦笑する弘さん。
確かに嵐は一般の人より大分変わってるとは思うけど、弘さんが言うようにそんな嵐はさすがに想像つかない。
でもそんな嵐を変えた輝さんと弘さんはやっぱり凄いなぁ…。
「でもね……やっぱり嵐くんの心の闇は僕等が消してあげられる程容易なものじゃないんだ。」
前に輝さんも言ってたっけ。
何とかして消してあげたいとは思うけど…あたしもその通りだと思う。
「僕は嵐くんと会ってから今まで一度も嵐くんの笑ったところを見たことが無い。嵐くんの過去は…心の闇は笑顔まで封じ込めてしまってる。」
そんな―――
……って、あれ??
嵐何回か笑ってなかったっけ???!!!
『あたし三回くらい嵐の笑顔見たような気がするんですけど…??』
「えっ????!!!!」
…弘さん??
何ですかその疑いの眼差しは――
『…ノンフィクションですから!!』
「…本当に……??」
『…本当だもんっ…。』
あたしってそんな疑わしい…?!
疑わしいヤツに見えるのかっ??!!
「だとしたら、僕達は嵐くんに何をしてあげれば良いと思う??」
『えっ…??』
いきなりの問いにあたしは戸惑う。
嵐の力になりたいとは思うけど、具体的に何をすべきかと聞かれたら、ぶっちゃけよく分かんない。
―――けど。