On Your Mark
「まずは僕たちが、こんな誰も踏み入れないような第四防衛ラインに配備された理由。

恐らく、それは彼女を見つけ出すことだったんだ」


「そうだろうな」


「ツバサ、今からは全て正直に答えてほしい。

いつもみたいに誤魔化されたり、嘘をつかれたら困るんだ」


「まあ、お前のそれは大抵俺たちのことを思ってのことだけどな」


「動きは?

僕たちが配備されたということは、少なくともペスチニアは彼女を探しているはずだ」


僕は都合のいい奴だ。



そして



最低な奴だ。



人に銃を向けることが嫌いならば、人に優しさを向けることは苦手だった。

いつもどちらの味方にもつかず、遠いところから喚いているだけ・・・



「こんな戦争なんて・・・」と言いながらも、軍隊に属し、戦場に赴いている。

それを運命のせいにして・・・


「ツバサ!」
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