婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~
「ちょっと!話が違うじゃない!結婚してくれなきゃ困る!」

怒ってたはずの私は何故か葛城の腕にすがりつく。

「あれ…遥は俺がキライになったんじゃないの?」顎に手を当てて小首を傾げながら言う。

それから、ワザとらしくハッとした表情を浮かべて、何かを思いついたように手を打った。

「まさか…俺との結婚はお金目当て?」

「何言ってんの?今更」突然変な事を言いだして頭がおかしくなったんじゃないだろうか。

私は訝しげな視線を向ける。

「そんな言い方されたら俺だって傷つくと思わない?」

くるりとしたアーモンドアイが私をジッと見つめる。返す言葉がなくて私は口をつぐんだ。

「遥は金目当て、俺はコネクション目当て、お互いの利害関係は一致しているだろう」

葛城は猫撫で声で言うと、長い指先でサラりと私の髪を梳く。

恐る恐るその顔を見ると冷たい目で私を見据えていた。

「…わかりました」私は葛城からゆっくり身体を引き離す。

「来月のパーティーには出席します」

「うん、懸命な判断だ」葛城は、頷きながら満足そうに笑う。

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