婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~
「で、何着て来るんだ?」

色良い返事が聞けて、機嫌が良くなったのか葛城は嬉しそうに尋ねる。

「え…なんだろ、ワンピースとか?」

が、しかし、一瞬にして険しい顔つきになる。

「お前、俺に恥かかせる気か?!」

「お、おかしいですか?ワンピースって可愛いと思うんですけど」

「結婚式の二次会じゃねえんだよ。フォーマルなんだからな」葛城は私の頬っぺたをギュッとつねる。

なんか、扱いが悪くなった気がするのは気のせいだろうか。

マズイ…フォーマルなんて持ってないや…

「あー…結構改まった会なんですねえ」私は目を泳がせる。

「取引先のお偉さんも来るんだ。変な格好してくるなよ」葛城は鋭い視線を向けて来る。

「お、お色気ムンムンで行きますよ。葛城さんをビビらせます」

ああ、私の馬鹿…そこまで見栄を張ることないのに。

そりゃあ楽しみだなあ、と言って葛城は意地の悪い笑みを浮かべる。

やっぱりこの男は性悪だ。

私は内心動揺しまくってるものの、にっこりと微笑み返した。
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