婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~
その時、テーブルの上に置いたスマートフォンが光ながら振動している。

だけど億劫で手を伸ばす気にもなれない。

「はい、小森の携帯です」何故か藤原氏が出てしまった。

やめてくれ… 携帯を奪い返そうかと思うけど身体が重くて動かない。

「ああ、そうだ。遥は今可愛い顔して眠ってるよ。俺の隣で。え?場所?どーしよっかなー教えてあげようか迷うなー」

藤原氏は私の顔を見て底意地悪そうな笑みを浮かべている。また、勝手な事をしてるようだ。

「オーナー!返してください… 」

私は力を振り絞って顔を上げるが、目がグルグル回って再びテーブルへぱたりと伏せる。

「じゃあ、ヒント!ジャカジャン!246号線から、旧山の手通りに入ってー」

なんだか藤原氏はアルコールも程良く入って、とてつもなく楽しそうだ…。

もぉ、いいや。抵抗する気力もなくなり、私は意識を失った。
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