婚約者は突然に~政略結婚までにしたい5つのこと~
「では、遥はもうお眠のようなので、この辺で失礼致します」

葛城は私の腕をグイっと引っ張って強制的に立たせた。

「一人で帰れるわよ!」と言ってる側から私の足元はフラついている。

葛城は私のウエストに手を回すとそのままヒョイッと肩に担ぎ上げた。

SAKUのメンバーが冷やかすようにヒューッと歓声を上げる。

「何するのよ変態!離しなさいよ!」私がジタバタと暴れていると「遥、パンツ見えるよ」と冷静に突っ込まれた。

そう言えば今日は運悪くスカートを履いてる。下にタイツを履いているものの、見られたらそれはそれで恥ずかしいので私はピタリと大人しくなる。

「では皆さん、お騒がせしました」葛城はいつもの澄ました感じでご挨拶する。

「葛城くーん、ちゃんと約束守ってね?」藤原氏がニッコリ笑って言うと「…わかってます」と、葛城は不本意そうに呟いた。

約束とは何のことだろう… 酔っ払った頭でボンヤリと考える。


店を出てた後も担がれたまま移動する。すれ違う人達は女の子が無理矢理連れて行かれてると思うようでギョッとした表情を浮かべていた。

「完全に変質者扱いだな」葛城は苦々しく呟いた。

コンパーキングにつくと葛城は一台の自動車の前で立ち止まり、遠隔操作でロックを解除する。

私は車に疎いので車種は良く解らなかったがブルーの高そうな車だった。

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