初恋 二度目の恋…最後の恋
誰も居ない会議室で壁に掛かっている時計を見ると所長から言われていた約束の時間の15分前だった。
誰も居ないのを見てホッと息を吐く。さっきまでの緊張の糸がプツンと切れるのを感じた。肩からも知らずに入っていた力が抜けていく。でも、完全に抜け切れる前に緊張の糸はまたすぐに張ることになったのだった。
「もう来ていましたか?」
いきなり後ろから声がして、驚いて振り向くと、そこにはプレスの効いたダークブルーのスーツを着た男の人が立っていた。静かに穏やかな声をしたその人は私が見上げるほどの背が高い。
サラサラの漆黒の髪が彩るのは端正な顔。切れ長の瞳は鋭そうに見えるのに優しさを醸し出している。端正なその顔よりも私の目を引いたのは胸に掛かるIDカードだった。
そこには『営業一課 主任 高見龍太』とある。
IDカードと顔を何度も見比べてしまう。私の希望は総務課か経理課だったのに、営業部のIDカードを胸に下げた人がいる。ここに来るのは私の上司になる人のはず。
まさか?営業一課が配属先?
あまりにも驚きすぎて、挨拶の言葉も飛んでしまった。
「坂上美羽さんですね。営業一課主任の高見です。坂上さんは私の直属となります。面接には課長も同席する予定でしたが、出張に出ているので私だけで来ました。課長には出張から戻られてから挨拶をされてください」
「坂上美羽です。よろしくお願いします。」
私しかわからないくらいに声は震えていた。
誰も居ないのを見てホッと息を吐く。さっきまでの緊張の糸がプツンと切れるのを感じた。肩からも知らずに入っていた力が抜けていく。でも、完全に抜け切れる前に緊張の糸はまたすぐに張ることになったのだった。
「もう来ていましたか?」
いきなり後ろから声がして、驚いて振り向くと、そこにはプレスの効いたダークブルーのスーツを着た男の人が立っていた。静かに穏やかな声をしたその人は私が見上げるほどの背が高い。
サラサラの漆黒の髪が彩るのは端正な顔。切れ長の瞳は鋭そうに見えるのに優しさを醸し出している。端正なその顔よりも私の目を引いたのは胸に掛かるIDカードだった。
そこには『営業一課 主任 高見龍太』とある。
IDカードと顔を何度も見比べてしまう。私の希望は総務課か経理課だったのに、営業部のIDカードを胸に下げた人がいる。ここに来るのは私の上司になる人のはず。
まさか?営業一課が配属先?
あまりにも驚きすぎて、挨拶の言葉も飛んでしまった。
「坂上美羽さんですね。営業一課主任の高見です。坂上さんは私の直属となります。面接には課長も同席する予定でしたが、出張に出ているので私だけで来ました。課長には出張から戻られてから挨拶をされてください」
「坂上美羽です。よろしくお願いします。」
私しかわからないくらいに声は震えていた。