初恋 二度目の恋…最後の恋
「俺はキャラメルリボンとチョコミントのダブル」


 無邪気に笑う小林さんの横で私もガラスケースの中に視線を移す。余りにもいっぱいのアイスクリームのフレーバーは私を悩ませる。バニラ、チョコレート?それともストロベリー?抹茶も捨てがたい。優柔不断ではないつもりだけど、決められないのは…私がこのようなアイスクリームショップに来たのが初めてだった。


 高校の時は毎日塾に通っていたし、大学は研究室に入り浸り。だから今、ちょっとだけウキウキしている。バニラは外せないけど、後はチョコレートかストロベリー?でも、こういう時は色々混ざったようなものを選んだ方がいいのか?


 悩む。



「決まった?」


 ガラスケースの前でジッとアイスを見つめる私は自分が真剣になって小林さんのことをすっかり忘れていた。私の顔を覗き込む小林さんの綺麗な顔にドキッとしてしまう。何気ない感じで覗き込む顔は格好良くて、私をこんなにも簡単にドキドキさせる。


「ちょっと待ってください。一つに決められなくて」


「この夏に全部の味を制覇すればいいよ。俺、いくらでも付き合うし」


「全部食べたら太ります」


「いいじゃん。美羽ちゃんはもっと太っていいよ。アイスの全部制覇なんて今しか出来ないって。っていうか、俺だけダブルとか恥ずかしいから美羽ちゃんもダブルね」


「え。私はシングルで」


「お兄さんが奢ってあげるから」

< 180 / 303 >

この作品をシェア

pagetop