初恋 二度目の恋…最後の恋
そこまで終わると後は営業一課の人が集まるのを待つだけになっていた。小林さんは床に座るとネクタイを少しだけ緩めながら私の方を見て小さく息を吐いた。
「美羽ちゃん。あとは来るのを待つだけだね。でも、今日が折戸さんの送別会なんてなんかまだ実感出来ない」
小林さんにとっても折戸さんは尊敬できる先輩であり、お兄さんのように慕っていた人だから寂しい気持ちは一緒にいた時間が長い分、私よりも深いのだろう。今日は朝からずっと浮かない表情をしている。仕事はキッチリしているけど、いつもの弾けるような元気はなかった。
「はい。後、一週間で折戸さんが居なくなるとか寂しいです」
「美羽ちゃんはどうするの?折戸さんと行くの?」
小林さんの視線は真っ直ぐ私を見ていて…。その真っ直ぐすぎる視線にドキッとしてしまう。小林さんになんと言ったらいいのだろう?
フランス国際研究所は仕事をするのにはいい場所だと思う。ヨーロッパの中心であるフランス国際研究所は色々な国からの研究員が集まり、そこで多岐に渡って研究をしている。いつか機会があれば行ってみたいと思ったこともある。でも、それは憧れの段階であって、こんな風に目の前に突き付けられると困ってしまう。
折戸さんと一緒に。
それは…折戸さんのプロポーズを受け入れ、結婚するということ。
でも、小林さんが聞いているのは研究所のことではなくて折戸さんのプロポーズの返事をどうするかということだと思う。それにしてもなんで折戸さんは小林さんにプロポーズのことを言ったのだろうか?
私には分からないことばかり…。
「美羽ちゃん。あとは来るのを待つだけだね。でも、今日が折戸さんの送別会なんてなんかまだ実感出来ない」
小林さんにとっても折戸さんは尊敬できる先輩であり、お兄さんのように慕っていた人だから寂しい気持ちは一緒にいた時間が長い分、私よりも深いのだろう。今日は朝からずっと浮かない表情をしている。仕事はキッチリしているけど、いつもの弾けるような元気はなかった。
「はい。後、一週間で折戸さんが居なくなるとか寂しいです」
「美羽ちゃんはどうするの?折戸さんと行くの?」
小林さんの視線は真っ直ぐ私を見ていて…。その真っ直ぐすぎる視線にドキッとしてしまう。小林さんになんと言ったらいいのだろう?
フランス国際研究所は仕事をするのにはいい場所だと思う。ヨーロッパの中心であるフランス国際研究所は色々な国からの研究員が集まり、そこで多岐に渡って研究をしている。いつか機会があれば行ってみたいと思ったこともある。でも、それは憧れの段階であって、こんな風に目の前に突き付けられると困ってしまう。
折戸さんと一緒に。
それは…折戸さんのプロポーズを受け入れ、結婚するということ。
でも、小林さんが聞いているのは研究所のことではなくて折戸さんのプロポーズの返事をどうするかということだと思う。それにしてもなんで折戸さんは小林さんにプロポーズのことを言ったのだろうか?
私には分からないことばかり…。