初恋　二度目の恋…最後の恋
　朝の目覚めは倦怠感だった。最初は幹事ということもあって、飲むのは少しセーブしていたけど、途中からのんんだファジーネーブルが緊張感から解放された私の身体に染み渡った。急に回りだしたアルコールは私を二日酔いにさせる。


　営業一課に来て何度目かの二日酔いは経験している。最初は何か悪い病気になったのではないかとさえ思うほどだったけど、今は少しだけ慣れてキッチンで水を飲むと、ふぅーっと息を吐く。


「完璧に二日酔いね」


　そう呟いてベッドに横になる。今日が土曜日でよかったと心から思う。今日が仕事だったらと思うと平日から飲みに行く人は凄いと思う。時間は昼を過ぎていた。


　シャワーを浴びてまたベッドに潜り込み、自分のバッグから携帯を取り出す。そこには折戸さんと小林さんのメールが入っていた。二つとも私の身体を心配するようなメールだったけど、決定的に違うのはその時間。折戸さんのメールは朝のうちに入っていたけど、小林さんのメールはついさっき。


『おはよう。具合はどう？どうしても具合が悪くなったら俺に電話して。美味しいものでも作りに行くよ』


『美羽ちゃん。具合どう？無理はしないでね』


　小林さんは私と同じようにベッドの中で一日を過ごしたのだろうか？あの後戻ったなら、高見主任と折戸さんに色々な意味で可愛がられていそう。メールはもう一眠りしてから返すことにした。そして、次に起きた時、私の部屋がオレンジ色に朱を足したような色に染まっているのに驚いた。

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