初恋 二度目の恋…最後の恋
仕事が終わって折戸さんが私の席まで来てくれる。既に六時は過ぎていた。高見主任はまだ取引先に出掛けていて、柴田さんも北井さんもまだ営業室に戻ってはいない。営業室に居るのは折戸さんと私。それと小林さんだけだった。
「美羽ちゃん。そろそろ仕事終われる?」
そんな言葉に自分が仕事に夢中になり過ぎていたのに気付く。折戸さんに言われるまで時間を全く気にしていなかった。約束は覚えていたけど、仕事になるといつも時間を忘れてしまう。
「すみません。つい、仕事に夢中になってしまって」
「いいよ。美羽ちゃんが仕事に一生懸命なのは俺も分かっているし。でも、そろそろ予約の時間になるからと思って」
「予約してくれたのですか?」
いつも折戸さんの行く店は隠れ家的な店が多く、予約をしないで行くことの方が多かったのに、今日はきちんと予約をしてると言う。その意味が分からない私ではない。急に緊張してしまう。私の勘が正しければ…。
「うん。でも、美羽ちゃんはギリギリまで仕事すると思っていたから遅めの時間にしてるから大丈夫」
「すみません。すぐ、用意します」
私はパソコンの電源を落として、自分のロッカーがある場所に行き、バッグとコートを取ってくる。営業室に戻ると、折戸さんと小林さんが何か話しているようだった。穏やかでいつもの通りの折戸さんの横で小林さんは何か難しく考えるような雰囲気をしている。何か折戸さんが話していて、それを小林さんが聞いているという感じ。
でも、私に気付くと、折戸さんは私に向かってニッコリと微笑んだのだった。
「美羽ちゃん。行こうか」
「美羽ちゃん。そろそろ仕事終われる?」
そんな言葉に自分が仕事に夢中になり過ぎていたのに気付く。折戸さんに言われるまで時間を全く気にしていなかった。約束は覚えていたけど、仕事になるといつも時間を忘れてしまう。
「すみません。つい、仕事に夢中になってしまって」
「いいよ。美羽ちゃんが仕事に一生懸命なのは俺も分かっているし。でも、そろそろ予約の時間になるからと思って」
「予約してくれたのですか?」
いつも折戸さんの行く店は隠れ家的な店が多く、予約をしないで行くことの方が多かったのに、今日はきちんと予約をしてると言う。その意味が分からない私ではない。急に緊張してしまう。私の勘が正しければ…。
「うん。でも、美羽ちゃんはギリギリまで仕事すると思っていたから遅めの時間にしてるから大丈夫」
「すみません。すぐ、用意します」
私はパソコンの電源を落として、自分のロッカーがある場所に行き、バッグとコートを取ってくる。営業室に戻ると、折戸さんと小林さんが何か話しているようだった。穏やかでいつもの通りの折戸さんの横で小林さんは何か難しく考えるような雰囲気をしている。何か折戸さんが話していて、それを小林さんが聞いているという感じ。
でも、私に気付くと、折戸さんは私に向かってニッコリと微笑んだのだった。
「美羽ちゃん。行こうか」