初恋 二度目の恋…最後の恋
 東京北研究所とは違い、本社はロビーからして爽快感のある空間が広がっている。自動ドアのガラスを抜けるとそこは広く天井が高い。綺麗に配置された観葉植物でさえも、手入れが行き届いている。白い空間に観葉植物の緑が映えて綺麗だと思う。本社の玄関ロビーはまさに会社の顔。滑りそうなほど床も磨かれている。


 研究所では自分たちでしていた観葉植物の管理もここでは専門の業者がするのだろう。埃さえも綺麗に拭き取られているようだった。広いロビーには打ち合わせで使えるような応接セットもあり、入って真っ直ぐ入っていくとそこには受付がある。


 二人並んだ受付の人は女の私から見ても目を奪われてしまうくらい洗練された美しさが醸し出していた。


 
 時間は始業時間30分前で沢山の人が出社してくる。ロビーで立ち尽くす私に誰も気に留めず、沢山の人が通り過ぎていく。そんな中、受付に軽く会釈をしてから今から向かわないといけない場所である第三会議室に向かうことにした。


 溢れんばかりのエレベーターの中。私は緊張を増していた。


 第三会議室というのは三階にあるということはわかっている。でも、私がどこの課に配属されるのかはまだ分からない。不安がないとはいえないが、事務職でもない研究職の私をいきなり極端な畑違いの場所に配属したりしないだろうと高を括っていた。

 
 出来れば希望通りであって欲しいと願うだけ。



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