クレームの女王
ひとつ深呼吸をして
麗華は段ボールを開けていく。


明らかに過剰包装。


一つの財布にこれだけの包装をするかというくらい
もはや病的な梱包なのだが


これもあらゆるクレームの末
こういう過剰な包装になってしまったということを


麗華は知らない。


「もう…めんどくさいな」


麗華はそうつぶやいて包装を開けていく。


段ボールを開けて中の詰め物を取り
さらにビニールに包まれたその中から


麗華の目的のものが出てきた。


やっと会えた。
麗華は財布にやっと出会えたのだ。
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