クレームの女王
部屋の中にあるありがちなソファーに祐樹と座り
ありがちなテーブルの上に荷物を置く。

「今お茶をお持ちします」


そう言って店長は別室に消えてしまった。


祐樹と二人だけになってしまった部屋を見渡す麗華。


ありがちなデスクにパソコン。
これまたありがちな神棚の上にお供え物。


売り上げ目標の達成!と

どこでもある言葉が書かれた
店のスローガンのポスター。


日本中至る所にある平凡な事務所。
でも麗華には特別な戦場のように感じていた。


静かな部屋の中で麗華は考える。
これからどうしようか…


どう作戦を立てて
あの店長と戦えばよいのか?


考えてもわからない。


そこで麗華は迷ったときに
現代日本人の10人に10人が選択する方法


<スマホで検索して情報を得る>


という行動を取ったのだった。


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