クレームの女王
麗華はドラマのワンシーンのように
泣きながら医師に聞く。



しかし医師もまたドラマのワンシーンのように
首を振り麗華を見つめてこう言った。



「残念ですが……手を尽くしたのですが
旦那様は先ほど息を引き取られました」


その言葉を聞いて麗華は初めて
我に返った。


え?死んだ?旦那が?


初めて気づくことの重大さに
本当に体を震わす麗華。


「う、ウソでしょ?」

言葉を漏らす麗華。


呆然とする麗華に一礼をした医者は
足早にどこかへ去って行ってしまった。


息をのみ祐樹を見つめる麗華。


ちょっと懲らしめようと思っただけなのに。
けがをして痛い目に遭えば


自分の横暴を反省すると
思っただけなのに。

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