クレームの女王
よたよたと歩く麗華。


今度は優しく祐樹の手を握る。

左手で祐樹の手を握り
右手でスマホを握りしめる。


その握っているスマホの画面を
じっと見つめる麗華。


よく考えたら私はスマホを操っているつもりが
逆に操られていたんじゃないか?


そういう思いが心に湧き上がってくる。


マンションについた麗華は足早にエレベーターに駆け込み
自分の部屋の階のボタンを押す。


そうすると物音も立てずに静かに動き出すエレベーター。


ほんの出来心でしたことが重なり
今麗華は殺人者。


重い罪を背負った麗華を乗せて
エレベーターは上へ上へと昇っていく。




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