優*雪
枡屋 ②

雪之介目線



目を開けたら、見たことある天井

~ 山崎さんの部屋か…

1年前まで司と使ってた部屋


~ あぁ熱があるのか……怠いな


山崎さんはいない 仕方ない


体を起こすときちんと寝間着


しかも女物


~ 山崎さん、みたな! まぁいいけど


山崎さんの押し入れに隠してある
苦無をとり、天井に投げる


ストン


落ちて来たのは、忍……


「この前はどうも」

「この前……?」


「肩は、まだ痛い?」

「あんときのね?ここどこか知ってる?」


平助を刺そうとした奴か!


「新選組 屯所だろ?」

「何のようだ?」


「お前のような女は、初めてだ…」

「惚れたわけ?」


「そういうとこだ!」

「いい趣味で……」


「俺についてこい」

「断る」


「手荒な真似はしたくなかったが…」

タッ バアーーン

飛びかかってきた力を利用して
思いっきり床に叩きつけた

物音で誰かきてくれるかな



「ますます、惚れたぞ!」

「そう?」


足技を仕掛けてくる

片足をとり、男を裏向きにひっくり返す

海老反りで手を出してくるから
その手を曲がってはいけない方向へ




「うぎゃーーーー!!」

ダダダダダダ!!スパーーン!!!

「どうした!!!」


土方さんだけかよ!!


「侵入者、確保した」

「おーい! 縄持ってこい!!」
土方さん…声デカ!


「かわれよ!」

熱のせいか、今動いたせいか
くらくらする

「偉そうだな!」

「まあな」

土方さんに男の手を渡した瞬間、男が起き上がり、蹴りを入れてくる

土方さんをのけ、蹴りを受ける

同時にこちらからも蹴りを入れた


「本当しぶとい!」

「女にやられるほど、やわじゃない!」

「あっそ」


間合いを詰め、男の懐から苦無をとり、脇腹に刺す


「うあーっ!」

「ふふっ 逃げようと思うなよ?」

「うぎゃーーーー!!」

刺した苦無を捻る

「ふふふっ」

「おい!やりすぎだ!やめろ!っておい!しっかりしろ!」


土方さんの声がする


傷、開いただろうな。あぁ。眠い。








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