あきらめない ~ 青空の下のマウンド ~

「じゃあ私もランニングに戻ろうかな」


私は膝についた土を払いながらそう言った


すると永岡くんは私のほうを向き、じゃあな とだけ言うとまた元に戻った


そのあと、いつも通りの道を通って家に帰り、お茶を飲みにリビングへいくと、時間は6時30分


いつもは大体6時20分くらいにつくから、10分遅れている


あと1時間で素振りなどの自主練や、シャワーなども浴びないといけない


なのに、今はそのことよりも永岡くんの言葉と悲しそうな顔が頭に残ったまま離れなかった


「優しいね」と言われて「そんなことないよ」と言うのはよくあること


でも、永岡くんは何かが違うような気がする


それは、気のせいなのかな…?


「なんかひっかかるんだよな…」


私は静かにそう呟いた

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