俺様社長と秘密の契約
・・・その後、私を家まで送り届けた御堂社長は、

車の中で、私の後頭部に手を回すとグイッと自分の方に引き寄せた。


「…ゃ!」

…抵抗するも、それは無駄な事だ。男に敵う筈もなく。

…再び、首筋に、…しかも同じ場所に、御堂社長は強く、痕を残した。


「…この痕は、消えないからな」

「・・・・」

何も言い返せないまま、車を降りた私は振り返る事もせずに、

マンションの中に入った。

部屋に入った私は、一目散に浴室に向かうと、何度となく体を洗った。

…それでも、抱かれた感触が消える事はない。

そして何より、この首筋の痕は、より深く色づいた。


…この日から、私の毎日が180度違うものに変わった。


でも決して、それは幸せな毎日ではないと言う事。

…私は社長のおもちゃと言う存在でしかないと言う現実。

逃れたくても、逃れられない。


…逃れられるとすれば、それは、御堂社長が私をいらないと言った時だけだ。
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