今はまだ、このままで。


「准一」
「ん?」
「こいつ、スカート短くねぇ?階段とか、見えんじゃねぇの?」

涼二のその言葉に、二人の視線は座ったことでいつもより上がっている、太腿が半分くらい露出している足へと向けられた。
どちらが先に目を逸らしたのか、咳払いなんかして誤魔化して。



確実に自分たちとは違う身体をした幼馴染を、意識せずにはいられなかった。




准一は自分の肩に乗る、梨乃の頭の重みと微かな寝息に目を細めて。
涼二は幸せそうに夢の中にいる梨乃の寝顔を見て、見惚れたように溜息を吐き出した。



扱い方も、見守り方も全く違う二人だけれど、内に秘める想いだけは同じものなのだと理解している。
負ける気も、譲る気も全くなくて、いつかはハッキリさせる日が来ることも分かってるけど今はまだ ――。



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