大切なものはつくらないって言っていたくせに
俺は、目新しい現場で、新規営業で名刺を配ったり、挨拶をする。
撮影は終わり、一ノ瀬遥が、片付けも終わったところで、近づく。
「やあ、また会ったね。 」
「・・・・・・。」
彼女はぺこっとお辞儀をするだけ。全然愛想がないし。
女の子だったら、少しぐらい営業スマイルしたらどうなんだ?
「俺、君の名刺をもらって ないんだけどさ。」
彼女は、あ、という顔をして、
「楽屋にあるので、後ほど。スミマセン。」
と申し訳なさそうな顔をする。
一応、業界の上下関係の礼儀はわきまえてるのか。 この間とは打って変わって俺のことを無下にはしない。
「ねえ、この後時間あるよね。ちょっと話があるんだけど。」
俺は、わかってるよね!という顔をして、
「下の駐車場に車止めてあるから、そこで待ってるから。赤のクーパーね。」
有無を言わさず、俺はそう言い放って先にスタジオを出た。
三十分ほどして、彼女は駐車場にやって来た。
白の少し変わったデザインのコットンシャツにボーダーのガウチョパンツに黒のオックスフォードの革靴に白い靴下を合わせている。
撮影用の小道具を入れているのか、赤のキャリーバッグを転がしている。
オシャレだけどさあ、違うんだよなあ。
「お待たせしました。あの、わたし、19時半には出ないといけないので。」
「1時間半はあるね。店、すぐそこだからサクッと食事をしよう。 君の料理見てたらマジお腹空いちゃったよ。」
意外と素直についてきた事に驚く。
やっぱり、祐樹の事を何か聞きたいのかもしれない。
撮影は終わり、一ノ瀬遥が、片付けも終わったところで、近づく。
「やあ、また会ったね。 」
「・・・・・・。」
彼女はぺこっとお辞儀をするだけ。全然愛想がないし。
女の子だったら、少しぐらい営業スマイルしたらどうなんだ?
「俺、君の名刺をもらって ないんだけどさ。」
彼女は、あ、という顔をして、
「楽屋にあるので、後ほど。スミマセン。」
と申し訳なさそうな顔をする。
一応、業界の上下関係の礼儀はわきまえてるのか。 この間とは打って変わって俺のことを無下にはしない。
「ねえ、この後時間あるよね。ちょっと話があるんだけど。」
俺は、わかってるよね!という顔をして、
「下の駐車場に車止めてあるから、そこで待ってるから。赤のクーパーね。」
有無を言わさず、俺はそう言い放って先にスタジオを出た。
三十分ほどして、彼女は駐車場にやって来た。
白の少し変わったデザインのコットンシャツにボーダーのガウチョパンツに黒のオックスフォードの革靴に白い靴下を合わせている。
撮影用の小道具を入れているのか、赤のキャリーバッグを転がしている。
オシャレだけどさあ、違うんだよなあ。
「お待たせしました。あの、わたし、19時半には出ないといけないので。」
「1時間半はあるね。店、すぐそこだからサクッと食事をしよう。 君の料理見てたらマジお腹空いちゃったよ。」
意外と素直についてきた事に驚く。
やっぱり、祐樹の事を何か聞きたいのかもしれない。