彼女が男で彼氏が私で【完】
「やっぱり飛翔はバスケ部?」
紗南は廊下を歩いている途中に聞いてきた
「そうだね
ここ、レベルも高いし
男子の方には兄もいるからね」
「あっ、そうだね笑」
「紗南は?」
んーと考え込む紗南
自由奔放で中学の時は週に一回、出るだけでいい卓球部に適当に入部したらしい
「飛翔がバスケするなら、私はなんかのマネしよっかな〜?」
『危ない!!」
遠くから聞こえる男の人の声
その方を見ると、野球ボールがこっちに飛んできていた
このままじゃ紗南に当たっちゃう!
ちょっと怖いけど
私は飛んでくるボールの正面に入った
「「飛翔!危ない!!」」
紗南と出雲が口を合わせて言った
パシッ
私は飛んできたボールを片手で掴んだ