あなたの優しさが…

30分後ら大東さんが来た。


手には紙袋。


もしかして、おやつ?


嬉しくなり、早速開けようとしたら

大東さんに止められた。


『3時のおやつは、楽しみにとっておきましょう』



それから、平日は毎日いろんなおやつを買ってきてくれた。


それが楽しみで、外に出なくても平気だった。



大東さんは色々な話をしてくれた。

桐生組のこと。雅樹のこと。


こういう世界にいるから、感情を表に出さないようになり、いつの間にか笑わなくなっていたらしい。

けど私に出会ったことで、また笑うようになり、大東さんは安心したと言う。


そんな大東さんの話す顔を見て
本当に雅樹のこと大事に思っているんだと、じーんとした。
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