年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
しばらくお互い無言で、コーヒーを啜る。
何か言わなきゃと思うけど何を言っていいかわからなくて、カップを両手で包んだまま目線もあげられない。

先に沈黙を破ったのは大輔くんの方だった。


「それ、いつもつけてくれてますね。
……それとも、俺に会う時だけ、気を遣って?」


目線が私の胸元に向けられていた。
彼が私のために選んでくれた、天使の羽。

「ううん。いつもつけてる。仕事中も」

基本的にお風呂に入る時以外はずっとつけていた。お守り替わりというか、これがあるとなんだか安心した。

私の言葉に、大輔くんがふ、と笑う。

「そんなこと言われたら、それこそ勘違いしちゃいますよ。俺を選んでくれたんだって」

彼は冗談めかして言ったけど、その中に本気の気持ちが込められていると感じたのは、間違いではないと思う。
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