年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「いいよ。勘違いして」
勇気を出してそう言って、彼の顔をそっとうかがった。
彼は浮かべていた笑みを引っ込めて、真っ直ぐにじっと、痛いくらいに見つめてくる。
心の中まで見透かそうとするような、強い視線に絡め取られて、私は目が逸らせない。
瞬きすら咎められるようで、しばらく見つめ合っていると、大輔くんがおもむろにカップを置いて、ソファの上から降りてきた。
私の前に膝をついて、手を伸ばす。
思わずぴくっと小さく震えた私の手から、カップを抜き取ってテーブルに置いた。
金縛りにあったように動けない私の首元にまた手を伸ばして、大輔くんは無言のまま、胸元を彩っていたネックレスを掬い取って見つめる。
一瞬肌に彼の指が当たって、ありえないくらいにゾクッとした。
変な声が漏れそうになって、唇を噛む。
「それは、この前の答えだ、って思ってもいいんですか?」
大輔くんの目線が羽から私の目に移る。
真剣な目だった。
「木下さんより俺を選んでくれたって」
返事をしなきゃ、と思うのに、声が出なかった。
大輔くんの目に絡め取られて、身動きができない。
かっとからだの奥が熱くなるのを感じる。
緊張する、それはもちろんあるけれど、それよりももっと強い何かが、私のからだを動かなくさせて、一気に燃え上がらせた。