年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~

――もうそんなガキくさい恋愛感情で動くのは危険よ。


触れた唇は離さないまま、彼の手が服の中に忍び込む。

吐息の熱さとは正反対の、冷たい手だった。その冷たさがさらに私の熱を奪う。


――好きだなんて勢いで言っているだけだ。将来なんて考えてない。


知ってるよ、そんなこと。将来まで求めようなんて思ってない。今一緒にいたいと思ったから、彼を選ぶ。

そうでしょう?


自分で自分に問いかけて、そのまま彼を受け入れてもいいと思ったはずなのに、その冷たい手の温度を感じた時、体が勝手に彼の手から逃れようと動いていた。


――これから先、その子の気が変わらない保証はどこにもないのよ?

――私もお父さんも、そろそろ安心させて欲しいのよ。

――じゃあ結婚するか、俺たち。 

――その子を選べば、あと数年は結婚はない。あんた待てるの? ずっと気を惹いておける?


いろんな声が瞬時に頭の中を渦巻いて、咄嗟に起き上がろうと身をよじった。その体を彼の手がぐいっと押し返す。


その途端、イヤ、という気持ちが膨れ上がった。
これ以上先に進むのは嫌、今は嫌。……怖い。
< 167 / 462 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop