年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~


とにかく話がしたかった。

ちゃんと顔を見て、謝らなければと思った。
自分で誘ってキスまで受け入れておいて、その先に進もうとした途端に怖気づいて逃げた。最低だ、と自分でも思う。


次の日から毎日、私は大輔くんにメッセージを送り続けた。
会って話したい、何時でもいいから会いたい……でもそれに返ってくる返事は、ごめん、今日は会えないと、そればかりだった。
それでも都合よく、きっと忙しいからだと解釈して、メッセージを送り続ける。

すると一週間後には、丸一日経っても既読さえつかなくなって、私はどうしていいかわからずに途方に暮れてしまった。


嫌われてしまっただろうか、もうこんな面倒くさい女、付き合いきれないって?


もう一日待っても、相変わらず既読の文字はつかなくて、電話なんてする勇気もなくて。
それでも諦めきれずに、仕事帰りにお店の前に寄ってみる。
まだ営業中の店には電気がついていて、人影がちらちら動いているのが見えるけど、それが誰かまでは判別できない。

バカみたいに突っ立って店を見上げながら、例え大輔くんの姿を見つけたところで、一体私はどうする気なんだろう、と思う。
たった二行のメッセージすら見てもらえないのに、仕事場にまで押しかけてこられても、迷惑以外の何者でもないだろう。


やっぱり、八歳年下の子と恋愛なんて、無理だったんだ。
身分不相応に悩んでないで、祥裄の手を取れ、と、神様が言っているのかもしれない。
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