年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
◇
誰かが、私の髪を撫でている。
ゆっくりと、慈しむように、愛おしむように。
そのリズムが気持ち良くて、浮上しかけた意識がまた、沈みそうになる……そう思ったところで、ふっと覚醒した。
「……沙羽さん?」
私の名前を呼ぶ、柔らかな声がする。
目を開けて体を起こすと、大輔くんが起き上がって、私を心配そうに見ていた。
はっとして腕時計を見るともう朝方だった。少し眠るだけのつもりだったのに、いつの間にか熟睡してしまったらしい。
「ごめん、勝手に入った上に寝ちゃって……」
「それはいいんですけど。どうして、ここに?」
「大輔くん、お店に携帯忘れていったでしょ? 辻井さんに頼まれたの、届けて欲しいって」
「タケさんが?」
ふと視線を下げて考えるように黙り込む。
その表情からは昨日の夜の苦しそうな様子は消えていた。随分落ち着いたようだけど、熱は下がったのだろうか。
大輔くんが自分で外したのだろう、額の冷却シートはなくなっていた。
手を伸ばして額に触れると、大輔くんが驚いたように顔をあげて、体を固くする。私は深く考えずに手を伸ばしてしまったことを少し後悔した。
誰かが、私の髪を撫でている。
ゆっくりと、慈しむように、愛おしむように。
そのリズムが気持ち良くて、浮上しかけた意識がまた、沈みそうになる……そう思ったところで、ふっと覚醒した。
「……沙羽さん?」
私の名前を呼ぶ、柔らかな声がする。
目を開けて体を起こすと、大輔くんが起き上がって、私を心配そうに見ていた。
はっとして腕時計を見るともう朝方だった。少し眠るだけのつもりだったのに、いつの間にか熟睡してしまったらしい。
「ごめん、勝手に入った上に寝ちゃって……」
「それはいいんですけど。どうして、ここに?」
「大輔くん、お店に携帯忘れていったでしょ? 辻井さんに頼まれたの、届けて欲しいって」
「タケさんが?」
ふと視線を下げて考えるように黙り込む。
その表情からは昨日の夜の苦しそうな様子は消えていた。随分落ち着いたようだけど、熱は下がったのだろうか。
大輔くんが自分で外したのだろう、額の冷却シートはなくなっていた。
手を伸ばして額に触れると、大輔くんが驚いたように顔をあげて、体を固くする。私は深く考えずに手を伸ばしてしまったことを少し後悔した。