年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
どうぞ、と再度椅子を示されて、おとなしく座ると彼が椅子を鏡に向けた。
私にカップを持たせると、自分はドライヤーを取り出して私の髪を乾かし始める。

カップの中身は紅茶で、雨で冷えた体をじんわり温めてくれた。暖房もつけてくれたらしく、室内が暖まってくる。

鏡越しに彼の手つきを眺める。ドライヤーとブラシを扱う手つきは慣れていて、私の長い髪を難なくブローしていた。


「ねえ」


彼の手で乾かされていく自分の髪を見ながら、唐突にある衝動が湧き上がる。


「切って」


私の声が聞こえなかったのか、彼がドライヤーを止めて鏡の中の私を見る。

「はい?」
「切って。ばっさり。ショートにして」

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