年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~

「美容師っていう仕事が、キライ? この先続けてても意味ないなあ、ってほんとに思う?」


その人が、責めるでもなく柔らかく、俺に問いかけた。


特に深い意味もなく、選んだ仕事だった。
辛いことばかりだけど、それでもお客さんに褒められた時は嬉しいし、できることが増えていくのは楽しい。それに。


「すごい先輩がいるんです。美容師としても人としても尊敬できる、憧れの人が。……俺もいつか、あんなふうになりたい」


「じゃあ、大丈夫だよ。

そう思える存在がいるんなら、まだ頑張れる」


そう断言する声につられて顔を上げると、その人は俺を見て、優しい笑顔を浮かべた。



「追いつけると思うよ、きみなら。いつか絶対追い越せる。

……応援するよ。頑張って」


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