年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
「あの人がこんなふうに泣くんだ、って最初は少し驚きました。でも、泣いたあとはちゃんと気合を入れ直して、平気な顔で戻っていくのを見て、やっぱり強い人なんだなあ、って。
……でも思ったんです。この人は一人ぼっちで泣いてるけど、それを隣で支えてあげられる人はいないのかな、って。
俺だったら絶対一人にしない、そばにいてあげたい、そんなふうにどんどん思うようになって、いつの間にか好きになってた」
抱きしめる腕に力がこもる。
「もう二度と話したりはできないんだろうな、って思ってたけど、ノーブルから外を歩いてる沙羽さんを見つけた時は、舞い上がりました。
でも声なんてかけられなくて、お客さんとしてでいいから入ってこい、ってずっと念じてて。
……あの雨の日、泣いてる沙羽さんを見つけて、言い方は悪いけどめちゃくちゃ嬉しかった」