年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
開けていいですよ、と手を離すと同時に、辻井さんが我慢しきれないというようにくくっと笑いだした。

「なんですか?」

もしや動揺が伝わってしまったかと不安になって尋ねると、いえ、と、辻井さんは私ではなく大輔くんと綾川さんの方を見た。
私もつられて目をやると、二人の顔がなんだかつまらなさそうに、むっとした様子で並んでいて。

「コドモ二人が面白いくらい想像通りの反応をしてくれるので」

……これはもしや、大輔くんは辻井さんに、綾川さんは私に、ヤキモチやいてる?

二人とも全くおんなじ表情を浮かべているものだから、私まで吹き出してしまった。

「わざと見せつけたでしょう! 意地悪! 悪趣味!」
「なんで沙羽さんまで笑ってるんですか!」

二人が同時に怒り出して、それが余計におかしかった。悪い悪い、と笑いながら辻井さんが二人を宥めている。
素直なとこも似てるんだなあ、この二人。
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