年下ワンコとオオカミ男~後悔しない、恋のために~
鏡を見て確認すると、アイラインを少し足して目元に色を軽く乗せただけなのに、艶っぽさが増していた。さすがプロの技術、と心の中で称賛を贈る。
「どうよ、ちょっと変わった?」
「さらにキレイになりました。……でもなんか悔しい」
立ち上がって大輔くんの顔を覗き込むと、不機嫌ながらも褒めてくれる。悔しい、と言ってくれることが嬉しくて、また笑みが溢れた。
時計を見た辻井さんが、まだ膨れている綾川さんのほっぺたをぷに、とつまむ。
「悪かったって。ほら、先にエンジンかけて車冷やしといて」
「……はぁい」
もう、とその手をはねのけながら、綾川さんが差し出された鍵を受け取った。そうやってじゃれあう姿は、あの辻井さんでさえ幼く見える。
彼女の前では素のままの自分でいられると、あの夜言っていた言葉を思い出した。
「すぐ片付けて行くので、沙羽さんも先に」
「ん、了解」
大輔くんに促されて、綾川さんと一緒に店を出る。
ドアを開けた途端に暑い空気が体を包んで、階段を降りて日陰を出ると同時に強い日差しが照りつける。来た時よりは大分太陽の位置は下がっているものの、まだ陽が落ちるには時間があった。
「どうよ、ちょっと変わった?」
「さらにキレイになりました。……でもなんか悔しい」
立ち上がって大輔くんの顔を覗き込むと、不機嫌ながらも褒めてくれる。悔しい、と言ってくれることが嬉しくて、また笑みが溢れた。
時計を見た辻井さんが、まだ膨れている綾川さんのほっぺたをぷに、とつまむ。
「悪かったって。ほら、先にエンジンかけて車冷やしといて」
「……はぁい」
もう、とその手をはねのけながら、綾川さんが差し出された鍵を受け取った。そうやってじゃれあう姿は、あの辻井さんでさえ幼く見える。
彼女の前では素のままの自分でいられると、あの夜言っていた言葉を思い出した。
「すぐ片付けて行くので、沙羽さんも先に」
「ん、了解」
大輔くんに促されて、綾川さんと一緒に店を出る。
ドアを開けた途端に暑い空気が体を包んで、階段を降りて日陰を出ると同時に強い日差しが照りつける。来た時よりは大分太陽の位置は下がっているものの、まだ陽が落ちるには時間があった。