恋する白虎
深夜。

永舜は白虎帳を開いた。

白虎が見える人間を西天へ迎え、妻にする事…。

永舜は、ベッドで眠る杏樹を見ながらソファにあぐらをかいて腕を組んだ。

「虎って夜行性でしょ?夜中に暴れたりとかしないでよね。その辺で爪研いだりとかもダメだからね!
それと、私の部屋に勝手に入ってくるのも禁止だし」

俺は白虎だぞ。

四獣なんだぞ。

そこいらのただの虎と一緒にするな。

永舜は杏樹の寝顔を見ながら思った。

勝手に部屋に入るなだと?

ガンガン入ってやる。

なぜって俺は、お前を好きになったんだ。

みるみる好きになっていった。

いつだってお前を見ていたいんだ。

永舜は立ち上がるとベッドに近より、床に膝を着いて杏樹の顔を覗き込んだ。

…どうやったら愛しい杏樹の心を自分に向ける事が出来るのか。

白虎じゃ、ダメなのか。

「杏樹、俺の妻になれ」

永舜は、自分の胸の高鳴りを初めて聞いた。
< 40 / 270 >

この作品をシェア

pagetop