シオンズアイズ
命が軽過ぎる。

どうして!?

どうして!

シオンはカイルの腕を振り払うと、倒れるように地面にしゃがみ、アイーダを覗き込んだ。

「アイーダ」

確かにアイーダには酷い目にあわされた。

たった今だって、殺されかけた。

けれど、見たくなかった。

私は、彼女の死など、望んでないのに!!

「アイーダ」

シオンは泣きながらアイーダの喉に触れた。

ポロポロとこぼれる涙を拭いもせず、シオンはアイーダの上に涙をこぼした。

カイルは、シオンの軽蔑の眼差しと、拒絶の態度に胸を突かれてただ突っ立ていたが、目の前で起きた信じがたい光景に息を飲んだ。
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