シオンズアイズ
……なんだ……?!

嘘だろ。

シオンの触れた、アイーダの喉……今しがた自分が切り裂いたアイーダの喉の傷がみるみる塞がっていったのだ。

騒ぎで駆けつけて来た番兵達が、眼を見開いてシオンとアイーダを交互に見つめた。

間近で見てはいたが、カイルにはシオンが傷に触れたからなのか、彼女の涙がその上に落ちたからなのかは分からなかった。

けれど、これは明らかにシオンによってなされた事であった。

一方シオンは、確かにあったアイーダの喉の傷が、ゆっくりと塞がるのを見て大きく息を飲んだ。

傷が……!

思わずアイーダの喉の血を服の袖で拭う。

嘘っ!!!
< 237 / 515 >

この作品をシェア

pagetop