シオンズアイズ
傷が……なくなってる!

これって、これって、私が『七色の瞳の乙女』だから?!これが、『七色の瞳の乙女』の力なの?!

だとしたら。

咄嗟に立ち上がると、シオンはアイーダの胸に刺さった矢を両手でしっかりと持ち、歯を食いしばった。

必死だった。

不思議と、怖いとか気持ち悪いなどとは思わなかった。

もしかしたら生き返るかもと思い、シオンは無我夢中であった。

アイーダ!

シオンはゆっくりと矢を引き抜くと、それを投げ捨て、抜いたばかりの傷口に触れた。

手は血にまみれていたが、その手で自分の顔を拭い、手についた涙を傷に押し当てた。
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