シオンズアイズ
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「シリウス様が、近々アーテス帝国に帰還される」

なんの前置きもなく、カイルはシオンにこう告げた。

朝を喜ぶ小鳥のさえずりに耳を傾けていたシオンだったが、カイルのその話にわずかに息を飲んだ。

丁度、アイーダともみ合った際に短剣がかすった肩の傷を、カイルに手当てされていた最中であった。

「僕はこのケシアに留まらなきゃならない」

シオンは寝台に腰掛け、窓の外の中庭を見つめながら思考を巡らせた。

……シリウスはアーテス帝国国王だ。

自国をあまり留守には出来ないのかも。

そして、カイルがケシアに留まるのは……きっとケシア奪還に燃える黄金族人間を迎え討つ為だ。

私は?私はどうなるんだろう。
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