シオンズアイズ
シオンは窓から視線をはずし、左側のカイルを見上げた。

「……」

二人の視線が絡んだのはほんの一瞬で、カイルは苦しそうに眉を寄せると俯いた。

「なに?」

カイルは瞳を伏せたまま口を開いた。

「僕といたいと、言って欲しい」

「え?」

カイルは続けた。

「シリウス様にアーテス帝国に来いと命令されたら、僕と一緒にいたいと言って欲しい」

シオンは返事を返さず、その意味を必死で考えた。

考えている最中に、シリウスに刺された足の甲が疼いた。
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