シオンズアイズ
カイルは顔を上げると、塞がったばかりの足の傷に視線を落としているシオンを見た。

「シリウス様は容赦がない。僕と離れると君は危ない」

「私、殺されるの?」

カイルは首を横に振った。

「殺されるより辛いめに遭わされるかも知れない。シリウス様は君の力を使いたいんだ。国のために」

……それは……刺されたあの日、本人から言われた。

それに、いつもいつも香に言われている。

七色の瞳の乙女には凄い力がある。あらゆる者がその力を手に入れたがるって。

現に、リーリアス帝国国王……つまりファルの父親もそうだし、アイーダもそうだ。

シリウスだって例外じゃない。

けど、殺されるより辛いって……。
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