夫婦ですが何か?Ⅱ
本当あなたと言う人はいつまでも子供で寂しがり屋の甘えたで、
私がいないとどうしようもない人なんですから。
ドンッと自分の掌を彼のすぐ横のカウンターに付き下ろし、やや前のめりになって彼を見降ろす。
威圧するように、心底不愉快で不本意であるかのように。
ゆらゆらと揺れるグリーンアイをぶれることなく射抜いて、コレが結論だと言葉を放った。
「私の嫌味は好意の提示、
本当に見離すのならもっと徹底的に、自分の頭壊してでも相手の記憶を無くし絶対に二度と介入しないしさせません。
・・・現状・・・あなたが今私にされている仕打ちは?」
「・・・か、・・・家庭内・・別居?」
「つまり・・・?介入ーーー?」
「し、してるし・・・してもらってます」
怯みながらもなんとか作り出した苦笑いで受け答えする彼をスッと目を細め一睨みする。
そんな私に必死で口元の弧を強めた姿にあからさまに息を吐いてのトドメ。
「グダグダ不安になってないで、黙って私に愛されてなさい!」
言いきってフンと鼻を鳴らすと話は終わりだと背中を向けた。
そのまま通常通りにキッチンに戻って主婦の務めを為そうと歩き出したのに、阻むように背後から絡んできた手に引きとめられ。
更に引き寄せられるとその勢いのまま座りこむことになった。
彼の膝の上に。
まぁ・・・これも予測の一つであったから驚きませんけどね。
そして当然の様に後ろからしっかり抱きしめられる感触に逆らわず、ただ呆れた声で非難してみる。
「すみませんが、通常時の朝に戻りたいのですが?」
「・・・・嫌。・・・千麻ちゃんがカッコイイのが悪い」
「あなたはいつもそれですね。何をしても私の【せい】だと?」
「千麻ちゃんが男前に俺を惚れさせたんじゃん。
惚れさせてグダグダに俺に溺れさす予定がまるっきり逆になっちゃったよ・・・」
「役得です。どれだけあなたの我儘に奉仕したと思ってるんですか?今度は嫌ってほど私に振りまわされるのがあなたの仕事で残りの半生ですから、
泣いても叫んでも生易しく逃がしてなんかやりませんよ?」
「男前~・・・惚れ直す・・・」
「せっかく制限のないカードを手にしたのにみすみす誰かの手に渡すのも癪ですから」
「結局お金!?」
「馬鹿ねダーリン・・・・、何かをして楽しんで笑うのには悲しいかな大なり小なり金銭的な物が絡んでくるのよ?
スマイル0円なんて裏表なくくれるのは無邪気な子供だけだっていう世知辛い世の中なんですから」
「す・・・廃れてる・・・、しかも悟ったように言わないで」
そんな事言わないで。と言いたげにギュッと力の入った私に巻きついている腕。
同時に肩にかかる重みと頬をくすぐる彼の髪。