夫婦ですが何か?Ⅱ
「ああ、やっぱりだ」
「・・・・・・はっ?」
「ほら、あなたは全てにおいて【無関心】だから人の目も気にならず無防備なんですよ」
「・・・・・・」
そんな正解得たように納得顔で告げられても・・・。
まるで自分の見解は当たっていたと言うように微笑んで言葉を向けてくる男に怒る気もない。
否定も肯定もする気がなく、半分呆れたような視線だけ向けると再び前を向いて歩き始めた。
でも【無防備】な私でも【警戒】働きましたよ?
この男は私とは相いれないタイプだと。
今も私の無感情の様な反応にクスクスと笑って背後を歩く姿は好感持てず。
それでも関係ないと歩いてマンションの入り口を捉えたタイミングに。
郵便物。
フッと頭に浮かんだのは事のついで。
ここまで降りたのだから【ついで】に確認していこうと思っただけの行動で、まっすぐ向かえば外に出る足を途中の角を曲がって郵便受けに方向転換したところ。
捉えた姿に足が止まる。
いや、特別止める必要もない姿なのだけど、その姿と行動を見た瞬間に一気に彼と彼女の言葉がフラッシュバックしたのだ。
私が立つより早く郵便受けの前に立っていた姿がその場所に私の気配差し込んだ瞬間に素早く反応してこちらを見た。
不審者ルックな彼。
もう一人の隣人の男【榊】・・・だ。
「・・・・・こんばんは、」
「どうも、」
一瞬の疑念を抱きつつも視線絡んだ事で挨拶を向けると、軽い一言で歩きだした姿が私の横をすり抜ける。
すれ違い様にチラリと私を見たのを見逃さない。
いや、見ても特別おかしくはないのだけども、その視線が背後にいたもう一人の隣人を捉えてからの移行で。
更に言えば細まった目が何かを非難しても見えて。
でも特別何か言葉を発するわけでもなくそのまま靴音は遠ざかっていく。
私に疑念を浮上させたまま。
だって、・・・いや、彼は隣人だし郵便受けも隣り合っているのだからその前に立っていても私だって普段なら気にしない。
でも・・・。
モヤモヤとした感情のまま郵便受けに近づいて、確認しても中身はチラシやなんて事のないDM。
良く考えればコンビニから戻ってから確認すればよかったと自分の失態に突っ込んで。
でも・・・。
拭いきれない。
見間違いじゃなかったと思う。