夫婦ですが何か?Ⅱ




目に見えて紅潮する顔と気まずい表情の構築を呆気にとられて見つめていたけれど、静かに・・・でも確実にくすぐられ浮上する自分のSっ気。


その感情のまま無意識に口の端をあげると、それを捉えた彼が危険を察知したように視線を逸らす。



「ダーリン・・・」


「・・・はい、」


「ご存知ですか?」


「な、何をでしょうか?」


「私・・・あなたのそういう怯んだ一面を遠慮なく突き倒すのが大好きで、それを楽しみに妻であるような、」


「ええっ、そんな理由で俺の奥さんしてんの!?ってか、その心底ワクワクしたような表情で近づくのやめて・・・めっちゃ怖い!!」



言葉のままに、迫る私を避けるようにじりじりと後退する彼が背中を枕元の壁に密着させて、それを良しとして更に口の端をあげると膝をベッドにつけて体重移動。


スプリングを動く度に感じながら這うように彼に近づいて、彼の足の間から身を乗り出し至近距離から焦る顔を見つめる。




「・・・羞恥心なんてまだ在庫があったのですか?」


「そりゃ・・・ありますよ」


「大丈夫ですよ、」


「・・・・何が?」


「羞恥に値するようなサイズでも耐久性でもなーー」


「セクハラ!!確実にセクハラですから!?」


「はい、その感覚が長年私があなた方親子にされ続けたセクハラへの感情です」


「ううっ・・・反省します・・・」



自覚ありのセクハラを今度ははっきりと視線を下に、彼の羞恥を煽るようにその目で捉えながら言葉でも追い打ち。


限界とばかりに苦悶の表情に赤みを添えて私の視線を避けるようにやや下を向く顔。


ああ、本当・・・・


苛め倒したくなる。





『千麻は意地悪だよね、』





あっ、浮上。


困ったように眉尻下げて顔を真っ赤にしている姿の・・・浮上。


類似した時間に一瞬であったけど浮上した姿に心で苦笑い。


つくづく私の愛情表現は【意地悪】なものであるのだと自覚。


好きであればあるほど虐めてその対象が怯んで焦ってしている姿が愛らしく感じるのだ。


だから・・・・今目の前の彼もその対象。


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