夫婦ですが何か?Ⅱ



彼が息を飲んだのを感じ、若干怯んだ表情に疑問も混じって感じると。



「・・・・どれだけ・・・あなたに恋い焦がれ、はたまた落ちた女性を数多に見てきたと思うんですか?」


「・・・・」


「そんな男を夫に持っている私に不安な心情がないとでも?」


「千麻ちゃーー」


「まぁ、ないんですけどね」


「おいっ!!」



感無量とばかりにグリーンアイが揺れた瞬間に見事落とすような一言をさらりと告げてしまえば、当然鋭い突っ込みを入れて眉根を寄せる彼の姿。


だって・・・ないんですよ。



「アホみたいに過剰な色眼鏡で私を見ているあなたに不安を感じる隙が無いんですよ」


「・・・・・」


「それに・・・あなたの事に関して誰かと競った場合に負ける気もありませんから私」


「・・・・・」


「だからあなたはもっと堂々と私が妻である事夫である事に自信を持ってください」



フンッと鼻を鳴らす勢いで言いきると食事の続きに戻ろうとその身を動かす。


今更自分達を脅かす存在がどこにあるのか。


法律上にも夫婦、気持ちの上ではそれこそ他のどの夫婦にも負けない強い絆があると自分では思っている。


そう、私以上に彼の意思や性格を理解している女はいないのだと。


その自信を盾にどんな女が彼の周りをチラチラしようと強気で彼の隣に立てるのだ。


彼にもそうなってほしい物だと小さく嘆いた瞬間。



「・・・・千麻ちゃんはカッコイイね」


「・・・・」



足を止め向けられた言葉の意図を探るように見つめる。


賞賛なのか含みある一言なのか。


振り返って捉えた表情では後者が強だと感じ、怪訝に眉を寄せると。


察知したらしい彼が眉尻下げてクスクスと笑う。



「別に・・・嫌味じゃないですよ?」


「じゃあ、どんな意味合いのそれでしょう?」


「ん?いや、俺の事は自分以上に理解してる女なんていない!!そう思っての発言でしょ?」


「・・・・・まぁ、」


「凄いなぁ。って・・・・俺はそう言いきりたくてもまだ無理な気がして」


「・・・そうですか?私結構あなたに全てを見せていると思いますが、」


「・・・まぁ・・ね。とりあえず・・・」



含み有に言葉を濁しながら隣にスッと立った彼の顔は苦笑いだ。



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