夫婦ですが何か?Ⅱ
「拓篤さん・・・本詰め込みすぎ」
「ご、ごめんね?ごめんね?ハハッ・・・でもこのくらい詰めないとダンボールの量も半端なくなっちゃって・・・」
「殆どこんな感じ?よく車に詰め込んだね」
「う、うん・・・なれない力仕事で腕は筋肉痛で・・・」
ハハッ、と乾いた笑いと申し訳なさそうな笑み。
眉尻下げ、人畜無害そうな顔に眼鏡を乗せて。
これが例の先輩かぁ。と、納得しながらようやく近づいて自分も本に手を伸ばした。
瞬間に不動。
そして思考。
はて・・・、俺が拾い上げようとしているこれは彼の私物だろうか?と。
そう思考しながら周りの本にも視線を走らせれば、自分が捉えた物と類似するような表紙ばかりで。
どうやらこれらは彼の私物で間違いないと、ようやく判断し手に取った。
ああ、きっと・・・こういう場面でなかったら一生手に取る事なかっただろうな。と頭で思いながらそのパッケージを見つめ、思わず中身もパラパラとめくってしまった。
「うわっ・・・エロッ・・・」
思わず捉えたままに言葉を発すれば、必死に本を拾い上げていた2人の視線が俺に向かって。
そんな俺に動きを見せたのはやはり孝太郎。
俺の手から本を抜き取ると無表情で非難。
「・・・・プライバシーの重要さはよく知ってるはずだろ?」
「ちょっとした興味本位で。この手の漫画とかアニメとか見た事ないし~」
そう言って再び別の本を拾い上げその中身もパラパラと捲れば、さっきと大差ない感じに描かれる目の大きな美少女ばかりの漫画。
そして共通するのがみんな・・・極端に巨乳か貧乳。
「ねぇ、何でみんなこんなワ○メちゃん的にパンツサービス豊富な角度?」
「ワ○メちゃんがパンツ露出するのと同じくらいにこういう漫画では定番なんだよ」
「ああ、成程。実際こんなおいしい女子いないもんなぁ」
「いるだろ。俺の記憶する中ではお前の愛妻も相当な露出だったと思うが?」
「・・・・あ、本当だ」
しゃがみ込んでややエロスな漫画を手に孝太郎とくだらない論議をしたと思う。
そうして突っ込まれた内容に確かに無防備な露出をする彼女を思いだして納得すると、不意に耳に入りこんだ笑い声。
それに視線を動かせば、この本の持ち主である男が笑っている顔を背けて肩を震わせている。